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  • 旅日記TOP工場鑑賞:鹿島臨海工業地帯 (1)-(2010.11)

    鹿島臨海工業地帯 (1)-(2010.11)

    工場鑑賞の旅、第1回目。行先は茨城県の鹿島灘に面する鹿島臨海工業地帯です。 T字型の鹿島港を中心に鹿嶋市と神栖市の一体に広がる工業地帯で、 製鉄所や、製油・石油化学のコンビナートや、発電所などの大規模な施設があります。 今回は製鉄所、展望の良い公園、製油所、石油化学工場と回りました。
    (写真「新日鐵住金さんの製鉄所」)

    新日鐵住金の製鉄所

    まず最初に新日鐵住金さんの製鉄所を見学しました。この製鉄所では、鉄の精錬と製鋼を行っています。 鉱石から鉄を還元して取り出し、その鉄を製品(板など)に加工しているのです。 巨大な製鉄所には、県道255線を中央航路の終点付近まで進み近づいてみました。

    製鉄所の東側を通り中央航路に伸びる県道255線を通る

    県道255を中央航路に向かって進んでいくと、右手に製鉄所内にある大きな火力発電所が見えてきます。 大規模な施設の稼働に自前で発電所を持っているのです。その後、道の上を通るベルトコンベアを過ぎれば中央航路に出てきます。 県道255の終点にある橋は、2011年の震災以降に、崩落の危険から通行が禁止されています。 この橋の付近から、製鉄所の煙突群と、高炉を見ることができました。 なお、この周辺は中央航路で活躍するタグボートの係留場地です。 港の関係者の邪魔になるようなこと(船、護岸、関係施設に近づきすぎないなど)は避けましょう。

    橋の付近から見た製鉄所の煙突群.この橋は現在は通行止(震災による崩落の危険)。
    製鉄所の第3高炉が見えた。右のベルトコンベアから鉄鉱石や燃料が投下され、 下にある超高温の炉で還元し鉄を取り出す製鉄所の心臓部!…実際、心臓っぽい塔に見える。

    中央航路の景色

    高炉を見た後は、中央航路の護岸に近づいて、航路を通過する輸送船や対岸の施設を眺めてみました。 対岸の正面には東京電力さんの火力発電所があります。1~6号機までの石油の燃焼による発電です。 火力発電所の隣には鹿島電解さんの白い工業塩の山があります。大量の塩は苛性ソーダや塩素や水素に換えられ、 様々な製品の原材料となるそうです この場所での写真はありませんが、更に中央航路の奥に向かって鹿島石油さんの巨大な石油の貯蔵槽が続いています。

    東京電力の火力発電所。1~6号機は石油の燃焼により発生させた蒸気の膨張を利用した汽力発電らしい。
    鹿島電解の塩山。青色の重機から山の大きさが分かるだろうか。埋もれたら石灰化しそう…。奥に鹿島石油の製油施設の蒸留塔が見える。
    輸送船が通過していった。多目的輸送船のようだ。製鉄所の鋼材を積みに来たのかな?

    鹿島港の中心・港公園

    次にT字型の鹿島港の中心部にある港公園にやって来ました。この公園には高さ52mの展望台(大人1人¥190)があります。 展望台の最上階へは、内部のエレベータで昇ることができます(階段もある)。 展望台からは鹿島港に面した工場群を一望することができ、鹿島に来たら必ず立ち寄りたい場所の1つです。

    堂々と工場を観賞できる公園、港公園
    港公園の展望台から見た製鉄所。右の航路側に鉱石など原料の山が続いている。水色の巨大な煙突は石炭?の火力発電のもの。
    製鉄所の高炉部分のズーム。手前が第2高炉、奥が第3高炉かな。最奥にある石油?の火力発電所の煙突が大きい。
    中央航路から南の神栖市側、鹿島石油の製油所が広がる。巨大な貯蔵槽。
    展望台の最上階から広角で。手前は展望台の手すり。

    製油所と石油化学工場

    本日最後に訪れたのが、鹿島港の南の神栖市に広がる製油所と石油化学コンビナート郡です。鹿島石油さんの製油所と、三菱化学さんの石油化学工場を見学しました。 鹿島石油さんの製油所は県道117号の歩道から眺め、三菱化学さんの施設は、砂山緑地公園の丘から眺めました。どちらも壮観。 なお、周辺施設の路上の駐停車は厳禁です。激・可燃性の積み荷を満載した大型トラックが頻繁に通行します。

    砂山都市緑地には駐車場とトイレがある。北側一帯が三菱化学。鹿島石油の製油所は、県道117号を北上すると左手に見えてくる。
    県道117号の歩道から鹿島石油の製油所の施設が近くで見える。沸点の違いから原油を、LPガス、ガソリン、経由などに分離する蒸留塔が林立。 トラックの通行の妨げになる路上駐停車は厳禁!
    砂山緑地の丘の上から見た景色。周辺が三菱化学の施設で、奥の大煙突が鹿島北共同発電の火力発電所のもの

    終わりに

    鹿島臨海工業地帯での初の工場鑑賞では、今まで実際に見てきたものの中で比類のない迫力の景色を見ることができました。 大規模な各企業の製鉄・鉄鋼、石油化学の拠点となる施設を見て、日本の工業の根幹に少し触れられた気がしました。 以後、この地の展望、特に港公園からの展望が気に入ってしまい、何回も訪れるようになったのです。 次回、2回目の訪問では工業地帯の夜景を撮ります。