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宝登山と梅百花園 ~花粉で濡れた景色は幻想郷~ (2015/03)
(写真:梅百花園の下段)
1.門前町と宝登神社
やって来ました、初めての宝登山! 今まで何度も前を通って(国道140号)気になっていた
白い大鳥居の先の場所へ! 今回の訪問の目的は、山頂での展望と、山頂から南の斜面に 広がる梅百花園です。
節約と運動のためにロープウェイは使わずに登ります。
なお、梅百花園の北側の斜面には、1500本以上あるという蝋梅が見事です。
3月上旬で見頃は既に過ぎてしまいましたが…。
長瀞駅の前から国道140号線を越えて、宝登山神社まで門前町の観が続いています。
長瀞駅前の交差点にある白い大鳥居から先は、神社まで道の両脇に売店や飲食店や駐車場が続きます。
駐車場は民家の私有地のものが殆どで、料金は一日¥500が多いようです。
宝登山神社の由緒を少し。
景行天皇41年(111年)、日本武尊(ヤマトタケル、景行天皇の皇子)が東征の際に、この山に登ると山犬(狼)が道案内をしました。
その先、道中で火難(山火事?)に遭うと、山犬が猛火を消し止め、
山頂で姿を消しました。
その後、日本武尊はこの山を「火止山(ホドヤマ)」と呼び、
山犬を大山祇神の神犬と見なし祀ったのが創建とされます(火止山から後の宝登山の呼称へ)。
このため、神社の御祭神は以下の三柱です。
■ 神日本磐余彦尊(カンヤマトイワレヒコノミコト):初代天皇の神武天皇
■ 大山祇神(オオヤマヅミノカミ):山の神.豊穣や林業・農業の繁昌、一部で海の神としても信仰
■ 火産霊神(ホムスビノカミ) :火の神、鍛冶の神。火之迦具土神(ヒノカグツチ)
現在の社殿は、江戸時代末から明治初頭に造り替えられたそうで、欄間には、「二十四孝」など多くの彫刻が施されています。
宝登山の山頂には奥宮があります。御利益としては、火災盗難避け・諸難避けの御神徳が高いそうです。
【 徒歩で移動した全行程 】
(以降、写真が多くなるので、一覧で表示&ビュワーで拡大表示&閲覧するようにしています)
国道140から宝登山神社への参道沿いの駐車場の一つ.平日だから空いてる
門前町の中の参道から山頂付近が見える
参道の道路から境内への手前.けっこう広い
境内手前の左手に軽食など扱う売店あり
境内手前の右手には社務所など。御祈祷の予約などはこちらに。
本殿前の白い鳥居。白に金縁、足元の青銅が格好良かった
宝登山神社の拝殿前。奥に本殿が続く。龍や鳳凰の装飾が見事
本殿の右手に続く社務所。中央にご神木。スギかな
拝殿奥に続く本殿を東側から見た観。
本殿の後、右奥に宝玉稲荷神社、左に天満天神神社など
拝殿西面に二十四孝の四話、左から、剡子、子路、楊香、孟宗、功徳の場面
拝殿の西面の彫刻、三国志の英雄・趙雲と白馬
狛犬の東の一方.表情に凄味が...エヘッ☆
2.山頂への山道
標高497mの宝登山へは、宝登山神社の正面から西へ続く舗装道を進みます。 やがてロープウェイ駅の分岐から右へ進み、動物園との分岐までは、未舗装(土や砂利)の広い林道の道をジグザグに登って行きます。 スギやヒノキの植林に覆われた薄暗い道かと思いきや、伐採されて植樹されたばかりの斜面が多く、 予想外に明るく道の曲がり角付近では展望がありました。 神社境内の登山口からロープウェイのレストハウス前までの所要時間は35分ほどでした。 今回の訪問では動物園には寄っていません。
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本殿の鳥居から西側にある山道入口
左がロープウェイ乗り場。山道は右へ続く
ロープウェイ分岐付近にあるモミの巨木。根が大露出
山道の奥にある民家が右手に見えてくる
やがて山道は尾根筋へ出る。その前の分岐
中央奥に山頂(たぶん)が見えるのです
尾根手前の分岐の先、北側に展望が開ける。下に民家がある!
伐採後に植樹した様子の開けた斜面が数ヵ所ある
しばらく登ると南山麓、長瀞の町が見える
ロープウェイの軌道が良く見える場所。東屋の手前
東屋。南にそこそこの展望があったような気がする
山頂へは西面への斜面への小道を登って行く
分岐から振り返って右が登って来た道、左奥が動物園へ
奥の建物がレストハウス。山頂は目の前だ!
レストハウス前の山頂案内図。山頂へは右でも左でも。
私はここから左へ進み山頂へと至った。右の奥宮経由でもいい
3.山頂一帯と神社奥宮
レストハウスの前から蝋梅園と梅百花園の間を通る遊歩道を進み山頂を目指します。 3月上旬で、蝋梅の花の盛りは過ぎていましたが、まだ甘い芳香は強く感じられ嬉しかったです。 やがて、道は山頂と神社奥宮の分岐点となり、左の山頂は目の前です。 2等3角点のある山頂は、西と南に展望が開けています。 西に両神山や城峰山が遠望でき、南に秩父市街と武甲山が遠望できます。 山頂付近での展望に満足したら、次は宝登山神社の奥宮に向います。 奥宮は、古代から続く素朴な感じの神殿といった観ですが、 厳かさを感じさせるどっしりとした造りでした。 奥宮の前に並ぶ二対の狛犬は、獅子でなく山の神の眷属である山犬(狼)です。
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正面がロープウェイの山頂駅。右へ登って山頂へ
蝋梅の道を通って山頂へ。左の斜面が梅園
南の展望。下の斜面が梅園。奥に武甲山が見える
左が山頂、右が宝登山神社の奥宮
根元から複数に枝分かれした形のヒノキ
山頂。西と南に展望がる。両神山も見える。
山頂から西奥に見える両神山。また登りたくなる
山頂から南、秩父市街と奥の武甲山
宝登山の奥宮。古の神殿らしい観の小さな社
獅子でなく山の神の眷属なので山犬(狼)
売店があり予想に反して賑やかな場所であった
奥宮前の蝋梅の斜面から見た秩父市街方面
山頂駅。今回の訪問ではロープウェイは利用していない。
私の好きな西武鉄道の3000系の車両に似ている
下にロープウェイの駐車場が見えた
4.梅百花園
さて、最後に山頂の南斜面にある梅百花園に寄って帰ります。 白梅と紅梅が混ざっていて、斜面の上段に白梅、下段に紅梅が多いようでした。 山中の梅園は、人里から離れた隔世感が強く、 山と木々に隠された幻想郷のようでした。 展望はよく、梅の木々の間からは、麓の街や遠くの山が重なります。 また、斜面の高低差で、立体的な奥行きがあるのも良いです。 なお、2015年の3月上旬は、まだ梅園は満開ではなかったようで、蕾が少々目立ちました。 こうして、宝登山では、展望と梅の花を楽しみ、 穏やかで満ち足りた気分で春の景色を満喫できたのでした。 目と鼻から溢れる液と、襲ってくる強い痒みの波に耐えながら…。カフン。 いつも春は喜びと共に苦しみも連れてくる。
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白梅と紅梅が混ざる。3月上旬は満開には早かった
梅の間、奥に両神山が見えた
ウッドチップを敷き詰めた道を進んで斜面を下る
棒のような紅梅が気になった
奥に秩父市街と武甲山が見える
奥に武甲山。3月上旬はまだ蕾が多かった
斜面の上段は白梅が多く、下段は紅梅が多いようだ
枝ぶりが良かった白梅のひとつ
奥にロープウェイの山頂駅
斜面の下段は紅梅が多い。左奥に武甲山
斜面の下段から上段を見上げた観
ロープウェイの山頂駅前から。手前に枝垂れ梅
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