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田園と鉄道 ~2つの大河と鉄道に囲われた緑の三角地~ (2015/05)
(写真:本郷の田園と東武日光線)
はじめに
5月下旬の週末、利根川と渡良瀬川の合流点の様子を見に行った際の思わぬ収穫は、 2つの大河と鉄道に囲まれた3角の土地に広がる美しい田園の風景でした。 埼玉県は加須市の本郷という土地です。加須市に合併する前(2010.03.23合併)は北川辺町の一部で、 北川辺町は、埼玉県で唯一、町の全域が利根川の北側に位置していました。 本郷は、南に利根川、北から東に渡良瀬川、北から西に東武日光線に囲まれています(以下地図を参照)。 特に南西側は、東武日光線の利根川を通す橋梁の手前にあり軌道盛土が高いので、 田園と鉄道だけを切り取れる構図の風景を眺めることができます。堤防の上や田園の中からゆっくり景色を眺めつつ はじめての鉄道写真に挑戦してみたのでした。 以下、当日に撮影した6種類の車両別に写真を並べますのでご覧下さい。
1.100系 スペーシア
ここから、2時間くらいぼ~っと佇んで遭遇することができた6種類の車両の写真を車両別に並べていきます。 最初は東武鉄道の花形!特急の100系スペーシアです。 東京と日光・鬼怒川方面を繋ぐ特急用の車両で、6両編成で運行されています。 車内販売(弁当など)があり、3号車はビュッフェ(手軽な軽食)、6号車には6室の個室があります。 浅草駅から日光線や鬼怒川線を通り東武日光、鬼怒川温泉へ繋がります。 日光へは「けごん」、鬼怒川へは「きぬ」、JR線も並用した新宿駅発の鬼怒川へは「きぬがわ」が運行されているようです。 また、車両には塗装のパターンが4種類あります。 白色塗装に帯色違いの3種類に、オレンジ帯の他に、紫帯の「雅」、青帯の「粋」があります。 そして、金色塗装に黒帯の「日光詣」です。 今回は残念ながら日光詣の編成には遭遇できませんでした。 尚、東武鉄道は2017年に新型特急車両の500系を導入するそうです。今後の100系の扱いも気になるところ。 ちなみに、私は100系に一度も乗った事はありません…。
堤防上の軌道盛土と橋梁の境目付近から.サニーコーラルオレンジの編成だ
(01)の写真の車両部分を拡大.上り
(01)の写真の車両部分を更に拡大.個室のある6号車だ
利根川の橋梁を進む100系オレンジ
架道橋の手前から.上りの100系オレンジ.ゴトゴトと重音が響く
堤防の下から見上げて.橋梁に吸い込まれるような100系オレンジ
100系の紫帯「雅」バージョン。ここが何処かって利根川さ!
(07)の写真の車両の拡大.私は紫色は見る機会が少ない
(07)の写真の車両の更に拡大.上り.個室のある6号車
轟音をたてて架道橋を通過する下りの100系雅.真下は怖いので離れてから
北川辺排水機場の管理棟前から.100系の青帯の「粋」バージョン
(11)の写真の車両の拡大.当日は青帯の粋バージョンは1回だけ
2.253系 日光・きぬがわ(JR)
当日に遭遇した車両の中で最も派手だったのが、この253系の特急です。 この車両はJRのもので、新宿発の東武線を共用して、東武日光へ繋ぐ「日光」号、 鬼怒川温泉へ繋ぐ「きぬがわ」号です(写真はどちらかは不明)。 またこの253系は、元々は成田エクスプレスで使われてもの流用しています。 この真っ赤な車両は、通勤途中のJR山手線や東北本線で見かける人も多いかと思います。
橋梁を走る上りの真っ赤ボディの253系.成田エクスプレスを流用してる
(01)の写真の拡大.他の特急車両よりも色で速そうな感じがする
堤防上の軌道盛土と橋梁の境目の付近から.目立つ派手な色だ
(03)の写真の拡大.この車両を見ると、私も日光へ連れてって~! となる
3.350型 しもつけ
浅草から東武宇都宮を繋ぐ特急車両で、東武スカイツリーライン、伊勢崎線、東武日光線、東武宇都宮線を通ります。 下野(しもつけ)とは栃木県の古い呼び名。 350型のノスタルジックな感じの車両と名前に、少しは栃木県の風土を知った私には親しみを感じます。 ほぼ同型の300型「きりふり」は、東武日光まで運行され、同じ350型「ゆのさと」(臨時)は 鬼怒川温泉(終点は新藤原)まで運行されています。
堤防上の軌道盛土と橋梁の境目の付近から.都内から宇都宮への特急だ
(01)の写真の拡大.ノスタルジックな車両がいい感じ
利根川の橋梁を進む350型.カラーリングは6050系と似ている
(03)の写真の少し拡大.望遠レンズが欲しくなってきた…
4.634型 スカイツリートレイン
日光方面への快速・急行の6050系を改造した車両です。 側面に屋根まで伸びた大きな窓を付けた展望車となっています。 臨時の特急で、浅草~太田、大宮、東武日光、鬼怒川温泉の区間を運行されています (東武スカイツリーライン、伊勢崎線、日光線、鬼怒川線、野田線)。 また、野岩鉄道会津鬼怒川線・会津鉄道会津線を経由して会津線会津田島まで 繋ぐ「南会津号」が2013年から運行開始されたそうです。 なお、634型の番号は、スカイツリーの高さ634mから付けたとか。 東武鉄道のスカイツリー押しは、沿線にあるだけでなく、東武グループの所有だからでもあります (東武タワースカイツリー株式会社)。 東武鉄道で少数の車両かつ臨時の特急なので遭遇できたのが幸運に思います。
堤防上の軌道盛土と橋梁の境目の付近から.ファンシーな車両が来た!
(01)の写真の拡大.4・2号車は窓側に向く席があるそうだ
浅草へ向う634型.乗ってみたい けど乗る事の無い電車の1つだろうな…
(03)の写真の少し拡大.独り者が乗るにはハードルが高すぎる?
5.6050系 日光への快速・急行
特急より停車駅の多い、快速・区間快速、区間急行・普通で使われている車両で、 浅草から東武日光、鬼怒川温泉、会津田島を繋いでいます。 伊勢崎線・日光線・鬼怒川線・野岩鉄道会津鬼怒川線・会津鉄道会津線を直通する快速・区間快速を中心に運用されていて、 下今市で東武日光と会津田島方面列車の連結や切り離し作業が行われます。 野岩鉄道(60100系)と会津鉄道(60200系)もこの車両を有していて、東武鉄道と共に沿線を共通運用しています。 昔、親に連れられて日光へ出掛けるときは、よく乗った懐かしい思い出の車両です。 赤い生地の対面式のボックスシートに折畳式のテーブル。久しぶりに乗ってみたい車両。 車のほうが都合がいいけど、男体山や日光白根山への登山に使ってみようかと考えます。
橋梁を進む下りの6050系.見ると日光へ行きたくなる車両だ
(01)の写真の少し拡大.橋のトラスが塗装が剥げている
堤防上の軌道盛土と橋梁の境目の付近から
(03)の写真の少し拡大.車両基地は南栗橋車両管区だ
架道橋を通過する6050系.次の停車駅は板倉東洋大前かな
(05)の写真の少し拡大.今でもトイレの横にゴミ箱があるのかな
架道橋を通る6050系.6両編成でも長~く見える
6.10030型 車両&編成数の多い通勤・通学の足!
10030型は東武鉄道で車両数の多い通勤の主力車両です。 東武線のイメージといったら、この車両、という方も多いのではないかと思います。 私も東武鉄道で、通学に通勤に最もお世話になった車両です。 運用路線は、伊勢崎線、日光線、東上線、野田線、です。 野田線では帯色が青と緑の塗装の車両となっています。
橋梁を進む下りの10030系.次の停車駅は新古河
(01)の写真の少し拡大.東武鉄道で私が一番お世話になった車両だ
(01)の写真の更に拡大.新栃木行きの編成車両
堤防上の軌道盛土と橋梁の境目の付近から
(04)の写真の少し拡大.臙脂色の帯には何か意味があるのかな
(04)の写真の更に拡大.上りの南栗橋行き
下りの新栃木行き.東武線と利根川で撮影場所が特定できる
(07)の写真の少し拡大.全ての窓にブラインド.今日は暑い
架道橋を渡る10030系.ゴトンゴトン
田園の中の道路から.上りの南栗橋行きが来た
(10)の写真の拡大.南栗橋には大規模な車両基地があるのだ
架道橋を渡る下りの10030系.夜に遠くからも聞こえる音
(12)の写真の拡大.最中に橋の真下は少し怖い
田園の中から.下りの新栃木行きがやって来た
縦の(14)の写真に対してのワイド版.成長した稲苗がキレイだ
(15)の写真の拡大.以上で写真は終わります
終わりに
以上、田園と鉄道、利根川と渡良瀬川に囲まれた本郷の田園と東武鉄道でした。 今回ほど多くの鉄道車両を撮ったのは初めてです。楽しんで撮っていたのですが、 あとで写真を編集してみると、見栄えの良くない写真ばかり。動く物の撮影や構図の難しさ、鉄道写真の難しさを少しは知った気がします。 今後も、渡良瀬遊水地の撮影記録と共に、あと数回は訪れたい場所です。 そして、いつか、利根川と渡良瀬川の合流点の先端付近へ…!
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