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杉沢の大スギ
巨木の写真(2021年4月~2009年10の年月別のページを選択)








巨木の基本情報
巨木の名前 | 杉沢の大スギ [1] |
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樹種 | スギ(杉) | |||
幹周 | 12.6m [1], 12.8m [4] | |||
樹高 | 50m [1], 45m [4] | |||
推定樹齢 | 600~1000年 [1] | |||
特徴 | 背が高く端正な円錐形の樹冠 | |||
保護指定 | 国指定天然記念物、ふくしま緑の百景 | |||
所在地 | 福島県二本松市杉沢字平 | |||
管理組織 | 二本松市・杉沢行政区 [5] | |||
撮影日・状態 | 2021.04.02 : 特記なし、園内にアズマイチゲ、ネコノメソウなどの草花があることに気付く 2019.04.17 : 特記なし 2018.04.06 : 特記なし、大スギから園内の東側へ伸びていた木道が廃された 2017.04.20 : 青空と重なる特に天候に恵まれていた日、近くにある三渡神社の桜にも訪れた 2015.04.15 : 特記なし 2013.04.14 : 特記なし 2012.08.25 : 盛夏のため特に樹幹の密度が濃いか、ヒマワリなど花壇の花との共演が美しい 2009.10.11 : 頑健で樹勢は旺盛、2021年4月に至るまで目立つ変化は無いように感じる | |||
アクセス | ||||
車 | 磐越道・船引三春ICから約11km、東北道・二本松ICから約24km | |||
電車 | 船引駅(JR磐越東線)から約8.7km、路線バスの圏外、タクシーの利用 | |||
参考情報 | ■現地情報 [1] 解説板・杉沢の大スギ :内容は2015年4月15日の写真03を参照 [2] 解説板・お杉さんの伊勢まいり :写真なし、内容は本ページ末の雑記にて抜粋 ■書籍 [3] 大日本老樹名木誌 :著者・本多静六(「国立国会図書館DC」より閲覧) ■外部ウェブサイト [4] 巨樹巨木林データベース :農政課農林係、調査年2000 [5] 二本松市ホームページ :二本松市の概要や歴史、観光スポット(大スギ含む)など参考 [6] まんが日本昔ばなしデータベース:民話「むすめ杉」を参考 ■少遠景の巨木 [7] 三渡神社の参宮桜 :杉沢の大スギの位置から見える小丘の上に鎮座している [8] 合戦場のしだれ桜 :近場で有名な桜、菜の花に覆われた丘陵の上に立つ [9] 三春滝桜 :田村郡三春町にある日本三大桜の一本 |
巨木の雑記.福島で特にお勧めできる巨木
福島県では三春滝桜 [9] に次いで何度も訪れている巨木。 憧れの巨木の一本です。 県内に訪れる度に、関東から東北へ向かう度に、必ずこの大スギを想います。 幹周、樹高、体積、樹冠の広さ。 総合的に見ても福島県で最大の巨木ではないでしょうか。 樹勢は旺盛で根本まで覆うように枝葉を繁茂。 整った円錐形の樹冠は、どの方角からも端正で美しく見える。 そして枝下から見仰ぐご本尊、主幹のなんと力強く神々しいことか。 杉沢の大スギは立地もたいへん優れています。 周囲は木々の拓かれた広い緑地。 どの方角からも大スギの全貌を拝むことができます。 この大スギ公園は国道349号線に隣接し、二本松ICからは約30分もあれば到着。 近場には有名な合戦場のしだれ桜 [8] があり、 少し離れた三春滝桜からは車で約20分。 春の桜巡りと併せて訪れてみませんか。 福島県でも特にお勧めできる巨木です。
巨木の雑記.大日本老樹名木誌の記録
杉沢の大スギは国内有数のスギ巨木。 大正2年(1913)に刊行された大日本老樹名木誌 [3] にも載っています。 著者は林学博士である本多静六氏で、日本全国の名木が記録された名著。 以下、誌の「杉澤ノ大杉」の項より。 樹齢は不明。 幹周は地上5尺(約1.5m)で4丈(約12.12m)。 樹高は30間(約54.55m)。 枝の広がりは300余坪(約990平方m)。 また、誌には大スギに特別な呼称のある大枝があったことも記載。 「天狗の腰掛枝」「櫓枝」「長者枝」の3つ。現在も残っているのでしょうか。 ひと際背の高い双幹が何れかに該当しそうです。
巨木の雑記.大スギにまるわる伝承
古くから当地域のシンボルであった大スギは、 江戸初期頃には目立つ巨木であったらしい。 寛永20年(1643)に二本松藩主・丹羽光重が領内巡検の際、 この巨木に感銘を受けたらしく、杉沢の大杉と命名。 後に地名も杉沢になったそうです [1]。 この大スギには面白い伝承があります。 それは美女に化身して旅の若者と結ばれ、伊勢参宮をしたというもの。 その内容は国民的アニメ、まんが日本昔ばなし [6] の題材となり 「むすめ杉」という作品でTV放送されました。 以下、現地解説板 [2] の原文です。 【 お杉さんの伊勢まいり 】 今から千年ほど昔、京の都から 陸奥をめざし旅をしていた精顕(せいけん)という若者がおりました。 杉沢の里を通りかかったとき、美しい娘に想いを寄せられ、 精顕もこの美しい娘「お杉」に心を奪われふたりは夫婦になりました。 京の都に落ち着き楽しい日々を過ごしておりましたが、 「お伊勢参りが一生の願い」というお杉の願いで、伊勢参りに出かけました。 お杉は杉の木立を懐かしそうに見回していましたが、 今度は「杉沢の里に帰りたい」と…。 杉沢の里に戻った精顕とお杉は、 子宝にも恵まれ幸せな日々を過ごしておりましたが、 精顕も年老いてやがて亡くなりました。 お杉は、その亡骸を杉の木の根元に葬りました。 その時からお杉の姿は消えてしまいました。 美しい娘のお杉は、実は「杉の精」の化身だったのです。 だから、今でも杉の木を守り、さわやかな緑の風を吹き続けているのです。
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